- 父子家庭の再婚は難しい?
- 父親と子供の関係は?
- 子供の気持ちを無視するとまた失敗する
父子家庭というとバツイチで子供を父親が引き取ったという場合だけでなく、奥さんが亡くなり父子家庭なったケースもあります。
どちらにせよ、父親が子供を一人で育てるのは難しく、できれば再婚したいと思う男性は多いでしょう。
しかし、父子家庭の再婚に子供は複雑な思いを持っているようです。
子供の気持ちを理解しないと再婚がうまくいかないケースを紹介します。
父子家庭の再婚はどうして難しい?
家系問題がついてくる
バツイチになったにせよ、奥さんを亡くしてシングルファザーになったにせよ、どちらも父親が子供を育てていくのは大変で、できれば早く再婚して子育ては新しい奥さんに任せたいものです。
しかし父子家庭の再婚は簡単にはいかない要素が出てきます。
最近の話では歌舞伎役者の市川海老蔵さんも奥様の小林麻央さんをがんで亡くされ父子家庭となっています。
マスコミは早くも再婚はどうなるなどと騒ぎだしていますが、市川海老蔵さんのような歌舞伎の名門といわれる家系では、新しく好きな人ができたからといって再婚が簡単にできるものではありません。
一般家庭では歌舞伎の家のようなことは少ないとしても、最近は少子化で家の男子が父子家庭となった男性一人だけだとすると、再婚には跡取り問題が出たりして難しくなるようです。
再婚して新しい子供が生まれた場合、相続問題が出てきます。
どちらも男の子であった場合、将来何らかの形で争いになる可能性もあります。
当然再婚相手は自分の子供の方が可愛くなってしまい、自分の産んだ子供に継がせたいという思いが強くなります。
そんなドラマみたいな話と思われるかもしれませんが、まだまだ日本は家系や跡取りに拘る家も多く、特に子供が少なくなってきた現在、家を誰に継がせるかは深刻な問題なのかもしれません。
父親と子供の関係が複雑
どうしてもギクシャクする
バツイチとなった場合、子供が父親の方に引き取られる割合は、母親の方に子供がついていく割合よりかなり低くなります。
その理由は父親が親権を取れる割合が低いことにあります。
離婚で父親が親権をとれるのは2割ぐらいだと言われています。
離婚で父親が子供を引き取るということは、母親の方によほど問題があり、子供が母親についていくのを嫌がった場合が考えられます。
他には、上記で書かれているように家系の問題で跡取りとしてどうしても父親が引き取らねばいけなかったかという理由も考えられます。
子供が小さい場合、やはり母親は絶対です。
父親と仲良くどれだけ父親が可愛がり大切に育てたとしても、やはり子供は母親を忘れることはできません。
母親には甘えられても、父親に甘えるのは通常でもなかなか抵抗があります。
子供心にお父さんは仕事で忙しいのだから、迷惑をかけられないという気持ちが働きます。
父親が子育てをする場合、食事の世話や家事などはどうしても母親がやるように完璧にはこなせません。
子供は頭でわかっていても、お母さんがしてくれたようにならない現実に少しずつ幻滅し苛立ち、父親に対して反抗的になったり、逆に無反応になったりするようになります。
シングルマザーと子供の協力的な場面はドラマでも多くありますが、父子家庭の場合何かと子供と意思疎通できずにうまくいかないケースが多いようです。
再婚の成功は子供の気持ちを無視しないこと
その再婚子供は喜んでいる?
父子家庭となった父親の本音としては、子供には母親が必要だろうとか、仕事も忙しくなかなか子供との時間が取れないとか、やはり家事や育児から解放されて自分の時間を持ちたいという思いから、早く再婚したいと思うでしょう。
しかし、子供の気持ちを無視して慌てて再婚してもまた失敗してしまいます。
子供の本音はどんなものでしょうか。
本当のお母さんが忘れられない
お母さんは生みの親だけ
子供にとって母親は絶対的存在です。
離婚による別れでも、死別による別れでも母親を忘れることはできないものです。
幼くて全く記憶がない場合もありますが、それでも子供はどこかで本当の母親というものに拘ります。
ある日知らない女性が来て今日からお母さんだよといわれても、すぐには受け入れることはできません。
その人がいい人であってもどこかで産んでくれたお母さんと比較してしまいます。
それが子供自身もいけないことだとわかっていても、感情がついていかず、情緒不安定になる原因になったりします。
そんな子供の本当の母親への気持ちを無視するような再婚は失敗する確率が高くなるでしょう。
思春期に知らない人が母親になる不安
母親というより女性として意識してしまう
子供が思春期になっての再婚はさらに難しくなります。
本当の母親の記憶が薄れた分美化もされています。
どうしても新しく母親となる人を厳しくチェックしてしまいます。
思春期の場合、母親というより一人の女性として意識してしまうものです。
男の子の場合は、照れや羞恥心もあって、なかなかお母さんとは呼べません。
女の子の場合は、同性としてライバル視することになります。
いきなりお母さん面されてあれこれ言われると反発するばかりです。
いい年になった自分の父親が再婚するというだけで不潔感を感じる場合もあるでしょう。
思春期の子供にはどうして再婚する気持ちになったのかの経緯をよく話すことが大切です。
再婚を切り出すタイミングも重要になってきます。
子供だからとすぐ仲良くなれるわけはない
相手の子供と仲良くなるとは限らない
父子家庭の男性が再婚する場合、相手にも連れ子がいることもあるでしょう。
大人は子供同士はすぐ仲良くなると考えがちですが、子供はそんなに単純ではありません。
お互いバツイチの場合、子供も離婚のあれこれを見てきていますので、再婚したからといってすぐ幸せになれるとは思っていません。
相手の子供に対しても、共感できる思いもあれば反発する思いもあります。
家族が増えて嬉しいねというような父親の勝手な思い出再婚すると、子供同士のトラブルで失敗する可能性もあります。
再婚した相手に新しく子どもができた場合も、子供の気持ちは複雑です。
自分がのけ者になったような気持ちになる子が少なくありません。
新しい母親との絆をしっかり作ったうえで新しい子供を作らないと、後々また離婚に至る可能性が出てくるでしょう。
さいごに
子供は寂しさから新しいお母さんが欲しいとか、父親が一人で頑張っている姿を見て「再婚したら」とか言うかもしれません。
その時はその気持ちも本当でしょうが、子供も成長するにつれて気持ちも変化します。
どんな再婚であれ子供は必ずどこかで我慢をしていると考えておく必要があります。
男性はどうしても家事から解放されたい思いで再婚を急ぎがちですが、子供の気持ちを最優先に焦らずじっくり考えてから再婚に踏み出しましょう。
子の心知らずの再婚は失敗のもとです。
離婚・再婚に関する悩み相談については、以下のブログ記事も参考にしてください。
>>死別したシングルファザーとの再婚は難しい?再婚条件を決めておくべき?
>>父子家庭の再婚には反対?子供の気持ちを無視すれば再婚は失敗する?